本文へスキップ
ブクドリ | BOOK DRIP

「いい感じにまとめて」と言って、がっかりした人へ

約3分で読めます AI・テクノロジー
目次

ChatGPTに「いい感じにまとめて」と頼んだ。

返ってきた文章、使えなかった。

「なんか違う…」

やり直した。 また違う。 3回目、もう疲れた。

「ChatGPT、使えないな」

そう思いませんでしたか。


違います。

使えないのはChatGPTじゃなくて、あなたの「指示」です。

隣の席の同僚は、同じChatGPTで驚くほど的確な回答を引き出している。 あなたとの違いは何か。

指示の出し方です。


「いい感じ」は、AIに通じない

人間相手なら「いい感じにして」で通じますよね。

相手はあなたの表情を読む。 過去の会話を思い出す。 文脈から意図を推測する。

AIはできません。

「いい感じ」が何を意味するのか、AIには想像できない。 ビジネス文書なのか、カジュアルな文章なのか。 専門家向けなのか、初心者向けなのか。 300字なのか、3000字なのか。

全部、あなたの頭の中にしかない情報です。

言わなければ、存在しないのと同じ。

ある企業で、社内マニュアルをAIで作ろうとしました。

「マニュアルを作って」

返ってきたのは、使い物にならない抽象的な文章。

「新入社員が3ヶ月で業務を習得できる、ステップバイステップのマニュアル。各工程に具体例を入れて、チェックリスト形式で」

やり直したら、そのまま使えるマニュアルが出てきた。

同じAI。 違うのは、指示だけ。


プロンプトは「お願い」じゃなく「設計図」

「ブログ記事を書いて」

これで良い記事が返ってくると思いますか。 返ってきません。

建築家に「家を建てて」とだけ言う人はいない。 何部屋必要か、予算はいくらか、どんなスタイルか。 設計図がなければ家は建たない。

AIも同じです。

良い指示には、設計図がある。

  • 目的:なぜこの文章が必要なのか
  • 読者:誰に向けて書くのか
  • 形式:何文字で、どんな構成か
  • トーン:フォーマルか、カジュアルか

これを全部言う。 「言わなくてもわかるだろう」は通用しない。

試しに比べてみてください。

指示A:「ブログ記事を書いて」

指示B:「SEOを意識した2000字のブログ記事を、導入・本文3段落・まとめの構成で。読者は30代の会社員、トーンは親しみやすく」

全く違うアウトプットが返ってきます。


「役割を与える」という裏技

もう1つ、すぐ使えるテクニックがあります。

AIに役割を与える。

「あなたはベテランのマーケターです。この商品のキャッチコピーを考えてください」

これだけで、回答の質が変わります。

なぜか。

AIは「マーケターならどう考えるか」という視点で回答を生成し始めるから。

「編集者として、この文章を校正してください」 「弁護士として、この契約書のリスクを指摘してください」 「小学校の先生として、この概念をわかりやすく説明してください」

役割を明示するだけで、専門家の視点が手に入る。

人間の専門家に仕事を依頼するとき、あなたはどうしますか。

「いい提案書を作って」とは言わない。

「来週の役員会議で、新規事業への投資承認を得るための提案書。競合分析と3年間の収益予測を含めて、10ページ以内で」

そう伝えるはずです。

AIにも、同じことをすればいい。


今日から1つだけ、やってほしいこと

いろいろ書きましたが、1つだけ。

次にAIに指示を出すとき、「5W1H」を全部入れる。

誰に向けて(Who) 何を(What) なぜ(Why) いつまでに(When) どこで使うか(Where) どのような形式で(How)

これを意識して書くだけで、回答の精度は劇的に変わります。

よくある失敗は「面倒くさいから省略する」こと。

省略した分だけ、AIは勝手に解釈します。 その解釈が、あなたの意図とズレる。 だから「なんか違う」になる。

最初は時間がかかります。 でも、やり直しの回数が減る。 結果的に、早くなる。


正直に言うと、私も最初は「いい感じにして」派でした。

「AIなんだから察してくれよ」と思ってた。 察してくれませんでした。

指示を詳しく書くようになってから、世界が変わりました。 1回で使える回答が返ってくる。 やり直しが激減した。

AIは魔法じゃない。 正しく指示を出せば、ちゃんと応えてくれる道具です。

次のプロンプト、どう書きますか?


合わせて読みたい

『なぜあなたの指示は、AIに伝わらないのか』 プロンプトの質が成果を決める3つの理由を、さらに深掘りして解説しています。

『保科学世「生成AI時代の超仕事術大全」』 人間とAIが共創する新しい働き方。AIへの指示の出し方から活用法まで、実践的なノウハウを紹介。

『仕事が10倍楽になった!ChatGPT活用100のアイディア』 AI時代の働き方革命。具体的な活用アイディアで、今日から使えるプロンプトのヒントが満載です。