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ブクドリ | BOOK DRIP

比較するほど差が開く心理

約4分で読めます キャリア・働き方
目次

同期が昇進した。

SNSを見たら、転職先でマネージャーになってた。年収も上がったらしい。

「おめでとう」と返信しながら、心臓がギュッとなる。

自分は何をやってるんだろう。同じ年数働いてきたのに。同じスタートラインだったのに。

追いつかなきゃ。もっと頑張らなきゃ。

そう思って、朝早く起きた。本も読んだ。資格の勉強も始めた。

なのに、半年経っても、何も変わってなかった。


「追いつく」という発想が、そもそも間違いだった

ある本に、こんなことが書いてあった。

「他人のキャリアは、他人が登っている山だ。同じ山に登る必要はない」

最初は「そんなの綺麗事だろ」と思った。

でも、読み進めるうちに気づいた。

私は「どの山に登るか」を決めずに、ただ走っていた。

同期が昇進したから、自分も昇進を目指す。同期が転職したから、自分も転職を考える。

それって、「追いつこう」としてるだけで、「どこに向かうか」を決めてない。

だから、いくら頑張っても、「追いついた」という感覚が得られない。

ゴールがないレースを走っているようなものだった。


「軸」がある人と、ない人の差

もう少し具体的に言うと、こういうこと。

軸がある人は、「これだけは譲れない」というものがある。

「マネジメントより、自分で手を動かしたい」とか。

「給料より、成長できる環境を選ぶ」とか。

「大企業より、意思決定が速い会社がいい」とか。

だから、他人が昇進しても、「あ、あの人はそっちの山に登ってるんだな」と思える。

焦らない。ブレない。

軸がない人は、全部が正解に見える。

昇進も、転職も、独立も、全部「いいな」と思えてしまう。

だから、誰かが何かを達成するたびに、「自分も」と思って、方向がコロコロ変わる。

結果、どこにも辿り着けない。

私は完全に後者だった。


「網羅」しようとすると、迷子になる

コンサルタントの世界では、「仮説思考」という考え方がある。

全部を調べてから考えるんじゃなくて、「たぶんこうだろう」という仮説を持ってから動く。

キャリアも同じだった。

「自分に合う仕事は何か」を全方位で探そうとすると、永遠に答えが出ない。

「たぶん、自分はこういう方向に向いてる」という仮説を先に立てて、試してみる。

違ったら修正すればいい。

でも、私は「正解を見つけてから動こう」としていた。

全部の選択肢を検討して、リスクを洗い出して、最適解を見つけようとしていた。

その間に、同期はどんどん先に進んでいった。

彼らは「正解」を見つけたんじゃない。「仮説」を持って動いただけだった。


「何者かになりたい」という焦り

正直に言う。

同期と比べて焦っていたとき、私が本当に欲しかったのは「成功」じゃなかった。

「何者か」になりたかった。

「あの人はすごい」と言われたかった。認められたかった。

でもそれって、「自分が何をしたいか」じゃなくて、「他人にどう見られたいか」で動いているということ。

他人の評価は、自分ではコントロールできない。

コントロールできないものを追いかけるから、永遠に満たされない。

自分の「軸」を持っている人は、他人の評価をあまり気にしない。

なぜか。

「自分が何を大事にしているか」がわかっているから、他人の物差しで測る必要がない。


「軸」の見つけ方

じゃあ、どうやって「軸」を見つけるのか。

一つ、使えるやり方がある。

「嫌なこと」から逆算する。

「やりたいこと」は見つからなくても、「絶対にやりたくないこと」は意外とはっきりしている。

「毎日満員電車に乗るのは嫌」

「数字だけで評価される仕事は嫌」

「チームより一人で黙々とやる方が好き」

これを5つくらい書き出すと、自分の「軸」の輪郭が見えてくる。

逆に言えば、「やりたいこと」が見つからないのは当たり前。

やってみないとわからないから。

でも、「やりたくないこと」は、過去の経験からわかる。


比較をやめろ、とは言わない

「他人と比べるな」という話じゃない。

比較するのは人間の本能だし、止められない。

大事なのは、「誰と」「何を」比べるか。

同期と「肩書き」を比べると、焦る。

でも、「1年前の自分」と「今の自分」を比べると、意外と成長してる。

去年はできなかったことが、今はできるようになってる。

そっちを見た方がいい。

他人との比較は、方向性を考えるヒントにはなる。

でも、評価の基準にしてはいけない。


今日やること:1つだけ

この記事を閉じる前に、1つだけ試してほしいことがあります。

「絶対にやりたくないこと」を3つ、書き出す。

スマホのメモでいい。紙でもいい。

「毎日残業するのは嫌」

「興味ない商材を売るのは嫌」

「転勤は嫌」

何でもいい。正解はない。

書いた人と、書かなかった人。

1週間後、ふとした瞬間に「あれ、自分の軸ってこれかも」と気づく。

そのとき、同期の投稿を見ても、前ほど焦らなくなっている。

30秒。今すぐ。

書くだけで、何かが変わる。


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