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『大丈夫!すべて思い通り。』Honamiさん|思考ではなく「感情」が現実をつくる

キャリア・働き方 ✍ Honamiさん
約7分で読めます

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『大丈夫!すべて思い通り。』
目次

「思考は現実化する」。手帳に目標を書き、毎朝それを眺めてニヤニヤしてみる。なのに現実は1ミリも動かない。

そんな経験があるなら、この本は順番が違っていたと教えてくれます。

Honamiさんの『大丈夫!すべて思い通り。 一瞬で現実が変わる無意識のつかいかた』は、引き寄せや潜在意識を散々学んだのに現実が変わらない人へ向けた一冊です。著者は引き寄せのメソッドで、借金400万円から年商数億円の起業家へと人生を立て直しました。

その著者がはっきり言うのです。「思考は現実化する」のではない。現実化するのは思考ではなく「感情」だ、と。本書の前提もシンプルで、自覚できる意識は全体の3〜5%にすぎず、残り95〜97%を占める潜在意識が現実を半自動的につくっている。

だから頭で願うだけでは届かない、という立場です。

巷の引き寄せ本の多くは「強く願え」「ありありとイメージしろ」と説きます。だが本書はそこへ一歩踏み込み、願う「内容」よりも願うときの「感情の質」を問題にします。

同じ目標でも、不足感から願うのか、満ち足りた感覚から願うのか。出力の中身ではなく、出力している側の状態が現実を分けるという捉え方です。この視点の置き換えが、本書を他の類書と分けています。

図解

力むほど叶わなくなる、という逆説

最初は「またスピリチュアルか」と身構える人も多いでしょう。私も正直そう思いました。

ところが、本書の一節で手が止まります。

感動という言葉はありますが、理動という言葉はありません

人は理屈では動かない。心が動いたときにだけ動く。だから「絶対こうならなきゃ」と力むほど、その執着が「今は叶っていない」という不足感を潜在意識に刻み込んでしまう。願えば願うほど遠ざかる、というわけです。

これは心当たりがある人が多いはずです。「年収を上げる」と紙に書いて毎日にらめっこしていたとして、にらめっこしている時点で、心はすでに「ない」と言ってしまっている。本書の核心は、この不足感をどう感謝や満足に書き換えるかにあります。

著者が好んで使うのが「確信度」という言葉です。根拠がなくても強く信じて臨むと、その大きなエネルギーが周囲を巻き込んで現実を動かす。会社員時代、気難しいと噂の店長に「絶対受け入れてくれる」と勝手に確信して交渉に行き、あっさり企画を通した。

営業では客が喜ぶ姿をイメージして「愛のエネルギー」を送り続け、全国1位になった。話だけ聞けば「そんなアホな」ですが、読み進めると妙に納得してしまうのが不思議なところです。

逆にエネルギーを下げる口癖として名指しされるのが「3D言葉」。「でも」「だって」「どうせ」が、来たチャンスを無意識に潰していると著者は指摘します。

ここは引き寄せの真偽を脇に置いても効きます。否定の言葉から会話を始める人は、行動の選択肢を自分で狭めている。誘いに「でも」をつけて断り、提案に「どうせ」をかぶせて潰す。

口癖を変えるだけで動ける幅が変わるのは、心理学が言うセルフトークの効果としても説明がつきます。スピリチュアルを信じなくても持ち帰れる、実用的な指摘です。

受け取りたいなら、まず手放す

本書がいきなり願望実現から始めないのが、好感の持てるところです。

最初にやるのは「手放す」。すべての行動の入口に置かれています。

出入口とは言いますが、入出口とは言いません

呼吸も、吐かなければ吸えない。良いものを受け取りたいなら、まず不要なものを出してスペースを空ける。順番が逆だと、いつまでも詰まったままだ、という比喩です。

手放す対象は三つ。まず物。2年以上着ていない服や読まない本を処分し、部屋の乱れ=心の乱れを断つ。次に人間関係と感情。悪口を言う人や時間を奪う人からそっと距離を置き、怒りや悲しみは抑え込まず、一人の部屋でクッションを叩くなどして吐き出す。

我慢して溜め込むと潜在意識に蓄積する、という理屈で、これを著者は「感情のデトックス」と呼びます。

意外なのが三つ目、体内のゴミです。本書は腸活を引き寄せの土台に置きます。幸福感をもたらすセロトニンの約9割が腸でつくられるとされるため、腸を整えると感性が研ぎ澄まされる、と。

半日(18時間)固形物を抜くお手軽ファスティング、1日2リットルの水、30回以上の咀嚼。精神論ではなく身体から入るこの地味さこそ、この本のいちばんの強みだと私は思います。

五感を磨き、感じる力を取り戻す

手放して空いたところに、感じる力を戻す段階が続きます。

やることは大げさではありません。花を飾る、靴を揃える、自分から明るく挨拶する、あえてゆっくり動く。こうした日常の所作が、論理を司る顕在意識のスイッチを切り、感覚の潜在意識へアクセスしやすくする、と本書は説きます。

頭で「どうすべきか」を考えるのをやめ、心で「どう感じるか」を優先する。前段の腸活も、味覚という五感を研ぎ澄ますためにここへつながっています。バラバラに見えた習慣が一本の線でつながる構成は、よく練られています。

自分を雑に扱う人には、雑な現実が来る

本書の根っこにあるのが「自分を愛する」という章です。

著者は「自信がない」をバッサリ切ります。自信がないのも単なる思い込みで、自信がないと自信満々に信じているだけ。自己否定は過去の記憶が自動再生されているだけの癖であって、事実ではない。だから上書きできる、と言うのです。

その上書きの道具が「セルフハグ」。お風呂上がりに体をさすりながら「今日もよくやったね、ありがとう」と声をかけ、もう一人の自分をねぎらう。バカバカしいと感じる人もいるでしょうが、自己否定の自動再生に新しい入力を上書きする、という意味では理にかなっています。

なぜ自己愛が起点なのか。本書は神聖ローマ帝国の実験を引きます。生まれたばかりの赤ちゃん50人にミルクと世話は与えたが、スキンシップだけ一切しなかったところ、全員が1歳まで生きられなかった、というものです。

出典の検証は措くとしても、愛情を向けられないことの致命性を突きつける逸話です。

自分を雑に扱う人には雑な現実が、自分を大切にする人には人も物もお金も集まる。これが本書の中心軸です。順序に注目してください。多くの人は「成果が出れば自分を好きになれる」と考えますが、本書は逆を取ります。先に自分を満たすから、満ちたエネルギーが現実を引き寄せる。第1章の「不足感が現実をつくる」という前提と、ここでぴたりとつながります。自己肯定を成果の結果ではなく原因に置く、この因果の入れ替えこそ本書の背骨です。

感情を先取りする「ピンクの呼吸法」

ここまで整えて、ようやく願望実現に入ります。順番を守ったから機能する、という設計です。

中心になるのが「ピンクの呼吸法」。著者が中学生のときに実践し、一重まぶたが二重に定着し、性格まで明るく変わったという独自ワークです。手順は三つ。

口から10秒かけて息を吐き、不安や疲れを出し切る。鼻から5秒かけて、キラキラ輝くピンク色の空気を全身の細胞に染み渡らせる。体の中がきれいになったら、理想が叶って嬉しい場面を五感で想像してニヤニヤする。

肝は最後です。ただ思い描くのではなく、叶った瞬間の喜びという「感情」を今ここで先取りして味わう。冒頭の「感情が現実化する」が、ここで具体的な型になります。

もう一つの柱が、直感への即行動です。ふと思ったことは、潜在意識のさらに奥にある「超意識」からのサインだと本書は捉えます。著者は、ふと浮かんだ「家賃3万6000円の部屋」という直感にすぐ従って不動産屋へ行き、その部屋で大切な仲間やパートナーに出会いました。

決めたら叶うと信じて今やれることをやり、執着は手放す。このバランスが要です。

ネガティブな感情は、敵ではなくサイン

本書がもう一つ独特なのは、恐れや嫉妬を悪者にしない点です。

嫉妬を感じるのは「自分もそうなれる」と無意識で思っている証拠。つまり嫉妬は、あなたが本当に望む未来を教えてくれるサインだ、と著者は言います。SNSで誰かの成功にモヤモヤしたら、自分を責めるのではなく「自分は何を羨ましいと感じたのか」を観察すればいい。

恐れも同じで、消そうとせず吐き出して味方につける。ネガティブを原動力として使い直すこの視点は、引き寄せを信じきれない人にも持ち帰れる実用的な知恵だと思います。

この本との距離の取り方

正直に書きます。本書は超意識、集合的無意識、素粒子レベルのエネルギーといった概念に寄りかかっています。科学的根拠だけを重視する人には受け入れにくく、著者自身も体験ベースで語っていて、検証された理論ではありません。

物より見えない豊かさへ価値が移る「風の時代」という時代背景を追い風にしている面もあります。

それでも読む価値があるのは、行動が徹底して具体的だからです。掃除、腸活、挨拶、セルフハグ。引き寄せを信じきれなくても、これらは生活を整える行動として単独で効きます。理屈に納得できなくても、まず一つ試して「どう感じたか」を見る。本書自身が勧める読み方です。

私自身は超意識や素粒子の説明を全部は飲み込めませんでした。けれど、説明の枠組みを脇に置いても、行動の処方箋だけは残ります。部屋を片づけて気分が軽くなるのも、口角を上げて少し前向きになるのも、原因がエネルギーであろうと脳のクセであろうと、効果としては同じように起きる。

本書のいちばん賢い使い方は、世界観に同意するかどうかを保留したまま、行動だけ先に借りてしまうことだと思います。

頭で全部を学んでから動こうとしている限り、現実は変わらない。今日、何か一つ手放すか、鏡の前で口角を上げてみる。変化はそこから始まる、というのが本書のメッセージです。


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『確実にお金を増やして、自由な私を生きる!』肉乃小路ニクヨさん お金を増やす前に、まず自分を好きになる。本書の「自己愛が豊かさの起点」という主張と響き合います。お金と自己肯定感のつながりを実感したい人に。


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