『億を稼ぐ積み上げ力』マナブ|才能ゼロの凡人が年収1億円に届いた「歯磨きレベル」の習慣術
毎日ブログを書いた。1000日間、一日も休まずに。
「すごいですね」って言われるけど、著者のマナブさんは「いや、歯磨きと同じです」と返す。
意味がわからなかった。 1000日連続で記事を書くことと、歯磨きが同じ?
でもこの本を読んで、その意味がわかりました。 そして正直、ちょっと腹が立った。
マナブさんの『億を稼ぐ積み上げ力』に書かれているのは、「楽して稼ぐ方法」ではありません。むしろ冒頭で「楽をして稼ぎたい人は、この本を読まないでください」と突き放される。
2016年、月収5万円。2017年、月収20万円。2018年、月収300万円。2019年、年収1億円。
この急カーブを描いた人が、自分のことを「普通に雑魚」と呼んでいます。偏差値57。千葉の田舎出身。22歳まで読書経験ゼロ。
じゃあなぜ、この「雑魚」が億を稼げるようになったのか。
この本が言いたいこと
一言で言うと、「意志の力を信じるな。仕組みで動け」です。
気合で頑張ろうとするから続かない。根性で耐えようとするから折れる。 著者が到達した答えは、行動を「歯磨きレベル」まで自動化すること。やらないと気持ち悪い、そこまで持っていく。
テクニックじゃない。魔法の稼ぎ方でもない。 淡々と積み上げる「仕組み」と「マインドセット」。それだけで人生は変わる。
残酷だけど、シンプルな話です。
全体像:6つの章が描く「人生のOS書き換え」
この本は全6章で構成されていて、読者のマインドを「他者依存」から「自立」へ強制的にシフトさせる設計になっています。
第1章が「継続の習慣化」で、これが全ての土台。第2章で成長にブーストをかけ、第3章で無駄を削り、第4章でメンタルを守り、第5章で稼ぐ人の思考を学び、第6章で時代の波に乗る。
著者が「第1章に一番大事なことを書いた」と明言しているのが印象的です。 理由はシンプル。継続は全てのスキルの「OS」だから。どんな高機能なアプリ(専門スキル)を載せても、OSが動かなければ何も作動しない。
歯磨きと同じレベルまで自動化する
著者が1000日間ブログを書き続けたコツは、驚くほどシンプルです。
朝起きたら、最初にやる。終わるまで、他のことをしない。
これだけ。気合でも根性でもない。「仕組み」です。
ここで面白いのが、「休日を作るな」という主張。週3回更新より毎日更新のほうが楽だと言い切っています。
なぜか。
週3回だと、毎朝「今日はやる日?休む日?」という自問自答が発生する。これが脳のエネルギーを浪費させる「決断疲れ」を生むんです。
毎日やるなら、迷いがない。やるかやらないかの判断コストがゼロ。
正直これを読んだとき、「えっ」と思いました。自分はずっと「週3回くらいがちょうどいい」と思ってたから。でもよく考えたら、その「ちょうどいい」のせいで何回も三日坊主になってた。
90日の壁:99%が脱落する地獄の期間
習慣化には明確なフェーズがあります。著者はこれを数値で示しています。
0〜30日(超ハード) 99%の人がここで脱落する。地獄。
31〜90日(かなりハード) まだキツい。でも体が適応を始める。
91〜180日(少しハード) 基盤ができてくる。
181〜300日(わりと大変) 日常の一部になりつつある。
301〜500日(わりと大丈夫) 抵抗感が薄れてくる。
501〜700日(わりと余裕) 精神的な負担が激減する。
701〜1000日(歯磨きレベル) やらないと気持ち悪い。手が勝手に動く。
最初の30日が一番キツい。ここを超えられるのは100人に1人。でもこの「0.2%の投資期間」を乗り越えれば、その後の人生は確実にイージーモードに切り替わる。
人生100年のうちの90日って、たった0.2%です。この数字を見て、「たしかに」と思った自分がいました。
「絶望しろ」という逆説的アドバイス
努力すればすぐ報われる──そんな甘い話は、この本にはありません。
著者ははっきり言っています。「努力を継続した先に待っているのは、絶望です」と。
ブログ4年、プログラミング3年、マーケティング4年。膨大な時間を費やして、それでもすぐには成果が出ない。SNSで他人の華々しい成功が目に入って、打ちのめされる。
じゃあどうするか。
「自分には才能がない」と潔く認める。
これ、敗北宣言に聞こえます。でも著者は逆だと言う。「自分には才能がある」と思っているから、成果が出ないときに心が折れる。期待してるから絶望する。
最初から期待しなければ、絶望もしない。淡々と続けられる。
この「諦めつつの継続」が、実はメンタルを最も安定させる方法なんです。
話それますが、著者は自分のことを「ヒット型」と呼んでいます。一発逆転の「ホームラン型」ではなく、コツコツ安打を積み重ねるタイプ。凡人が生き残るには、こっちのほうが確実だと。
スーパーサイヤ人理論:実力以上の負荷で覚醒する
これは読んでて一番しびれた話です。
著者は独立直後、Apple出身者から大型案件を受注します。当時の実力を明らかに超える仕事。やり方もわからない。プレッシャーで不眠症になる。
でも、1日14時間の試行錯誤を5日間続けた。
そしたらある日突然、思考が繋がって、解決の「閃き」が訪れたと言います。
著者はこの経験を「スーパーサイヤ人理論」と名付けています。自分の限界を超える負荷をかけたとき、脳が生き残るために最適解を必死に導き出す。それが爆発的な成長を生む。
筋トレと同じです。筋肉痛のないトレーニングに成長はない。
実力以上の仕事に「YES」と言う。死ぬほど考え抜く。ピンチを成長のバネにする。
正直、「いやキツすぎるでしょ」と思いました。でもよく考えたら、自分が一番成長した時期って、確かに「無理だ」と思いながら必死に食らいついてた時だった。
「強くてニューゲーム」:挫折しても経験値は消えない
挑戦して、挫折する。誰でもある。
でも著者は「それでいい」と言い切ります。
一度身につけたスキルや経験は、中断してもゼロにはならない。レベル3まで上げてから挫折しても、レベル2からの再スタート。レベルゼロのまま何もしない人とは、もう埋めがたい差がついている。
これを著者は「強くてニューゲーム」と呼んでいます。ゲームで前回のデータを引き継いで、有利な状態から始められるやつ。
逆に、何も挑戦しないで安全な場所にいること。著者はそれを「マサラタウン(ポケモンの最初の町)にずっといるようなもの」と表現しています。
マサラタウンから出なければ、一生レベル0。冒険に出なければ、経験値は永遠にゼロのまま。
この比喩、めちゃくちゃわかりやすい。
会社ではなく「自分」を資産化しろ
著者の人生の優先順位は明快です。
1位:自分(スキル、健康、幸福) 2位:家族や友人 3位:会社
多くの人は会社を1位にしがちです。でも著者は、それが一番リスキーだと言います。
会社が倒産したとき、経営者には再起のためのツテがある。でも会社に実績を吸い取られ続けた社員には、何も残らない。
ここで著者が面白い区別をしています。
金融資産(給料、貯金、株式) と 知的資産(知識、スキル、経験、実績)。
会社に勤めて給料をもらう。それは金融資産。でもそれだけだと、会社を辞めた瞬間にゼロになる。
一方で、実名でSNS発信をしたり、個人の実績として蓄積できる仕事を選べば、それは知的資産になる。たとえ全てを失っても「3年で年収1000万に戻れる」と言える自信。それが本当のセーフティネットだと。
著者は自分の本の編集者を例に挙げて、こう指摘しています。どんなに優秀な仕事をしても、「名前が出ない実績」はリスクだと。
これは耳が痛い話でした。
溢れた水だけを還元する:社会貢献の順番
「人のために尽くしましょう」。よく聞く話です。
でも著者は、これを真っ向から否定します。
まずは自分を満たせ。器がいっぱいになって、溢れ出した分だけを社会に流せ。この順番を間違えるな、と。
1. 自分を完全に幸せにする 2. 身近な人に還元する 3. 溢れた分だけ社会に寄付する
自分が満たされていない状態での貢献は、他者への嫉妬や精神的な歪みを生む。持続もしない。
実際、著者自身も自分と周囲が完全に満たされた段階で初めて寄付を始めており、本書の印税も寄付することを公言しています。
「まずは自分」。ズル賢く聞こえるけど、実は一番合理的で、一番持続可能なやり方なんです。
改善なき継続は、ただの時間の浪費
著者がもう一つ強く主張していることがあります。
「ただ続けるだけじゃダメ」。
10時間ゲームをした後でも、寝る前に必ず「あのシーンでの最適な動きは何だったか」と反省する。ブログも同じ。
挑戦 → 失敗 → 改善。
このサイクルを回さない継続は、手段が目的化している。毎日更新すること自体がゴールになってしまっている。
これはブログに限った話じゃないです。仕事でも、勉強でも同じ。「やった」で満足して、「何がダメだったか」を振り返らなければ、100時間やっても1時間分の成長しかない。
寝る前の5分間で「今日の行動の最適解は何だったか」を言語化する。これだけで、成長速度は劇的に変わる。
実践アクション:今日から始める3つのこと
読んで「なるほど」で終わったら、この本を読んだ意味がない。
1. 朝の固定ルーティンを1つ決める 「朝起きたら、〇〇を終わらせるまで他のことをしない」。この一文を紙に書いて、枕元に置く。ブログでもプログラミングでも筋トレでも、なんでもいい。最初の30日間は「地獄」だと覚悟する。
2. 寝る前の5分間、反省メモを書く 「今日やったことの最適解は何だったか」「自分に足りないものは何か」を1行でいい。言語化するだけで翌日の行動が変わる。
3. 自分の名前が残る仕事を1つ始める SNSでもブログでも、個人として発信できる場を作る。会社の看板ではなく「自分の実績」として蓄積されるものを、ひとつだけ始める。
この本の強み
著者が「月収5万円」という底辺を実際に経験していること。これが大きい。
成功者の書いた本は山ほどあります。でもその多くは、もともと恵まれた環境にいた人の話だったりする。
マナブさんは違う。偏差値57、読書経験ゼロ、起業に失敗して実家に逃げ帰った「雑魚」。そこから億を稼いだ。
だからこそ、「凡人にもできる」という言葉に説得力がある。精神論じゃなく「仕組み」で語っているから再現性がある。「歯磨きレベル」「スーパーサイヤ人理論」「強くてニューゲーム」「マサラタウン」──比喩が具体的でわかりやすいのも、この本の魅力です。
こんな人に読んでほしい
- 何をやっても三日坊主で終わる人
- 「来年こそは」と言い続けて、もう何年も経った人
- 努力してるのに成果が出なくて焦っている人
- 副業やブログを始めたいけど、一歩が踏み出せない人
- 会社に依存しない生き方を本気で考え始めた人
特に、「自分には才能がないから」と諦めかけている人。 この本は、そういう人のために書かれています。
おわりに
「成功とは、やるべきことを、やるべき時に、やるべき分だけやった結果」。
テクニックでもなく、才能でもなく、ただそれだけ。
でもこの「それだけ」が難しい。
だから著者は「仕組み」で解決した。歯磨きと同じレベルにまで、行動を落とし込んだ。
マサラタウンを出る。小さな一歩でいい。挫折したって、経験値は消えない。
あなたの「歯磨きレベルのルーティン」は何ですか。
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