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ブクドリ | BOOK DRIP

会議で何か言わなきゃと思った。でも、何も浮かばなかった。

約4分で読めます コミュニケーション・文章術
目次

「何か意見ある?」

上司にそう聞かれた瞬間、頭が真っ白になった。

何か言わなきゃ。でも、何も浮かばない。

「……特にないです」

そう言った瞬間、自分に失望した。

いつもこうだ。考えてないわけじゃない。でも、いざ発言を求められると、言葉が出てこない。

そして、同期が的確な意見を言うのを横で聞きながら、「なんであいつは言えるんだろう」と思う。

これ、才能の差だと思っていた。

違った。


「話す前」に勝負は決まっている

ある本に、こんなことが書いてありました。

「プレゼンにしろ、商談にしろ、上司への報告にしろ、結果は、話す前に決まっている」

最初は「そんなわけない」と思った。

でも、読み進めるうちに気づいた。

私は「会議中に何を言おうか考えていた」んです。

つまり、その場で考えようとしていた。

でも、発言できる人は違う。会議が始まる前に、すでに考えている。

資料を読んで、「ここは気になるな」と思うポイントを見つけておく。「この部分、こう解釈していいのかな」と疑問を言語化しておく。

会議の場では、その「考えたこと」を出すだけ。

即興で考えているんじゃない。準備したものを出しているだけだった。


「理解している」は「整理されている」と同じ

もう1つ、衝撃を受けた言葉があります。

「頭のいい人は、話す前の『理解』に時間を使う」

頭のいい人が難しいことをわかりやすく話せるのは、話し方がうまいからじゃない。

理解が深いから。

そして、「理解している」は「整理されている」と同義だと。

逆に言えば、話が出てこないのは、頭の中が整理されていないから。

情報がバラバラに入っていて、何から話していいかわからない状態。

これ、完全に私のことでした。

資料を読んでも「なるほど」で終わり。何がポイントなのか、自分の言葉でまとめていない。

だから、いざ発言しようとすると、何も出てこない。


「事実」と「意見」を分けるだけで、話せるようになる

じゃあ、どうすれば頭を整理できるのか。

一つ、簡単な方法があります。

「事実」と「意見」を分ける。

これだけ。

たとえば、会議で新しい施策が提案されたとします。

「この施策、いいと思います」

これ、意見だけ。根拠がない。

「この施策の目標数値は〇〇です(事実)。過去の類似施策では△△という結果でした(事実)。だから、今回も同程度の効果は期待できると思います(意見)」

これなら、根拠がある。

事実と意見を分けるだけで、話に説得力が出る。

そして、この「分ける」作業をしようとすると、自然と事前に調べるようになる。準備するようになる。

結果、「話す前」に考えることになる。


「言葉の定義」を考えるだけで、視点が変わる

もう1つ、使えるテクニックがあります。

言葉の定義を考える。

たとえば、上司が「もっと効率的にやって」と言ったとします。

ここで「はい、わかりました」と言う人と、「効率的って具体的に何を指しますか?」と聞ける人。

後者の方が「考えている」と思われます。

なぜか。

言葉の定義を確認するということは、その言葉の本質を理解しようとしているから。

「効率的」と言っても、スピードを上げることなのか、無駄を減らすことなのか、品質を落とさずにアウトプットを増やすことなのか。

この違いを意識するだけで、会議での発言の質が変わります。

「この施策、効率的だと思います」で終わる人と、

「この施策は、〇〇の工程を省略することで作業時間を30%削減できます。ただ、品質チェックの頻度が下がるリスクもあります」と言える人。

後者は「定義」を掘り下げているから、具体的に話せる。


話せない人は「6秒」を持っていない

ここまで読んで、「でも、会議中に急に話を振られたらどうするの?」と思うかもしれません。

これにも対処法があります。

6秒待つ。

人間の脳は、感情が発生してから理性が働くまで、約6秒かかると言われています。

焦りも感情の一種。

「何か言わなきゃ」というパニック状態で話そうとすると、頭が真っ白になる。

だから、6秒待つ。

「少し考えさせてください」と言って、間を取る。

この6秒で、頭の中を整理する。

最初は勇気がいるかもしれません。でも、即座に「特にないです」と言うより、よほど印象がいい。

考えている人だと思われる。


今日やること:1つだけ

この記事を閉じる前に、1つだけ試してみてください。

次の会議の前に、資料を読んで「1つだけ気になる点」を書き出す。

スマホのメモでいい。紙でもいい。

「このデータの根拠は何だろう」 「この目標数値、高すぎないか」 「ここの部分、定義が曖昧じゃないか」

何でもいい。1つだけ。

これを書いておくだけで、「何か意見ある?」と聞かれたときに、出せるものがある。

私はこれを始めてから、少しずつ発言できるようになりました。

最初は「ここがちょっと気になったんですけど」くらいの小さな発言。

でも、それが「考えている人」という評価に変わった。

発言できないのは、才能の問題じゃない。準備の問題。

そして準備は、今日から変えられる。


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