会議で何か言わなきゃと思った。でも、何も浮かばなかった。
目次
「何か意見ある?」
上司にそう聞かれた瞬間、頭が真っ白になった。
何か言わなきゃ。でも、何も浮かばない。
「……特にないです」
そう言った瞬間、自分に失望した。
いつもこうだ。考えてないわけじゃない。でも、いざ発言を求められると、言葉が出てこない。
そして、同期が的確な意見を言うのを横で聞きながら、「なんであいつは言えるんだろう」と思う。
これ、才能の差だと思っていた。
違った。
「話す前」に勝負は決まっている
ある本に、こんなことが書いてありました。
「プレゼンにしろ、商談にしろ、上司への報告にしろ、結果は、話す前に決まっている」
最初は「そんなわけない」と思った。
でも、読み進めるうちに気づいた。
私は「会議中に何を言おうか考えていた」んです。
つまり、その場で考えようとしていた。
でも、発言できる人は違う。会議が始まる前に、すでに考えている。
資料を読んで、「ここは気になるな」と思うポイントを見つけておく。「この部分、こう解釈していいのかな」と疑問を言語化しておく。
会議の場では、その「考えたこと」を出すだけ。
即興で考えているんじゃない。準備したものを出しているだけだった。
「理解している」は「整理されている」と同じ
もう1つ、衝撃を受けた言葉があります。
「頭のいい人は、話す前の『理解』に時間を使う」
頭のいい人が難しいことをわかりやすく話せるのは、話し方がうまいからじゃない。
理解が深いから。
そして、「理解している」は「整理されている」と同義だと。
逆に言えば、話が出てこないのは、頭の中が整理されていないから。
情報がバラバラに入っていて、何から話していいかわからない状態。
これ、完全に私のことでした。
資料を読んでも「なるほど」で終わり。何がポイントなのか、自分の言葉でまとめていない。
だから、いざ発言しようとすると、何も出てこない。
「事実」と「意見」を分けるだけで、話せるようになる
じゃあ、どうすれば頭を整理できるのか。
一つ、簡単な方法があります。
「事実」と「意見」を分ける。
これだけ。
たとえば、会議で新しい施策が提案されたとします。
「この施策、いいと思います」
これ、意見だけ。根拠がない。
「この施策の目標数値は〇〇です(事実)。過去の類似施策では△△という結果でした(事実)。だから、今回も同程度の効果は期待できると思います(意見)」
これなら、根拠がある。
事実と意見を分けるだけで、話に説得力が出る。
そして、この「分ける」作業をしようとすると、自然と事前に調べるようになる。準備するようになる。
結果、「話す前」に考えることになる。
「言葉の定義」を考えるだけで、視点が変わる
もう1つ、使えるテクニックがあります。
言葉の定義を考える。
たとえば、上司が「もっと効率的にやって」と言ったとします。
ここで「はい、わかりました」と言う人と、「効率的って具体的に何を指しますか?」と聞ける人。
後者の方が「考えている」と思われます。
なぜか。
言葉の定義を確認するということは、その言葉の本質を理解しようとしているから。
「効率的」と言っても、スピードを上げることなのか、無駄を減らすことなのか、品質を落とさずにアウトプットを増やすことなのか。
この違いを意識するだけで、会議での発言の質が変わります。
「この施策、効率的だと思います」で終わる人と、
「この施策は、〇〇の工程を省略することで作業時間を30%削減できます。ただ、品質チェックの頻度が下がるリスクもあります」と言える人。
後者は「定義」を掘り下げているから、具体的に話せる。
話せない人は「6秒」を持っていない
ここまで読んで、「でも、会議中に急に話を振られたらどうするの?」と思うかもしれません。
これにも対処法があります。
6秒待つ。
人間の脳は、感情が発生してから理性が働くまで、約6秒かかると言われています。
焦りも感情の一種。
「何か言わなきゃ」というパニック状態で話そうとすると、頭が真っ白になる。
だから、6秒待つ。
「少し考えさせてください」と言って、間を取る。
この6秒で、頭の中を整理する。
最初は勇気がいるかもしれません。でも、即座に「特にないです」と言うより、よほど印象がいい。
考えている人だと思われる。
今日やること:1つだけ
この記事を閉じる前に、1つだけ試してみてください。
次の会議の前に、資料を読んで「1つだけ気になる点」を書き出す。
スマホのメモでいい。紙でもいい。
「このデータの根拠は何だろう」 「この目標数値、高すぎないか」 「ここの部分、定義が曖昧じゃないか」
何でもいい。1つだけ。
これを書いておくだけで、「何か意見ある?」と聞かれたときに、出せるものがある。
私はこれを始めてから、少しずつ発言できるようになりました。
最初は「ここがちょっと気になったんですけど」くらいの小さな発言。
でも、それが「考えている人」という評価に変わった。
発言できないのは、才能の問題じゃない。準備の問題。
そして準備は、今日から変えられる。
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