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ブクドリ | BOOK DRIP

「なるべく早く」の意味が、全員違った

約3分で読めます コミュニケーション・文章術
目次

「これ、なるべく早くお願いできますか?」

上司からそう言われた。

で、3日後に提出した。

怒られた。

「なるべく早くって言ったよね? 今日中に欲しかったんだけど」

は? 今日中?

「なるべく早く」って、3日で十分早いと思ってた。

でも上司にとっては「今日中」だった。

同じ言葉を使ってたのに、見てる景色が全然違った。


「品質」の定義が10人いたら10通り

これ、日常的にめちゃくちゃ起きてる。

たとえば「品質を上げてほしい」と言われたとする。

あなたにとって「品質」は何?

ある人は「バグがないこと」だと思う。

ある人は「デザインが洗練されていること」だと思う。

ある人は「ユーザーが使いやすいこと」だと思う。

ある人は「性能が速いこと」だと思う。

全員「品質」という同じ言葉を使ってる。

でも、頭の中にあるイメージは全部違う。

これで会議すると、話が永遠にかみ合わない。


言葉を確認しないから、ズレる

なぜこうなるのか。

理由はシンプル。

言葉の定義を確認しないから。

「品質」という言葉を聞いたとき、多くの人は「わかった」と思う。

だって、日常的に使ってる言葉だから。知らない単語じゃないから。

でも、「わかった気」になってるだけ。

本当は、「あなたの言う品質って、具体的に何のことですか?」と聞くべきだった。

でも、聞かない。

聞くと「そんなこともわからないのか」と思われそうだから。

結果、それぞれが自分の解釈で動いて、後から「そうじゃない」となる。


「成功」の定義を合わせないプロジェクト

これ、プロジェクトでも起きる。

「このプロジェクトを成功させましょう」

みんな「成功」を目指してる。でも、「成功」の定義が違う。

ある人は「期日通りにリリースすること」だと思ってる。

ある人は「売上目標を達成すること」だと思ってる。

ある人は「ユーザーから高評価をもらうこと」だと思ってる。

ある人は「自分のスキルが上がること」だと思ってる。

全員が「成功」に向かって頑張ってる。

でも、向かってる方向がバラバラ。

プロジェクト終了後、「成功だった」と言う人と「失敗だった」と言う人が出てくる。

同じプロジェクトなのに。


「それ、どういう意味?」と聞く勇気

じゃあどうすればいいのか。

答えは簡単。

「それ、どういう意味ですか?」と聞く。

「品質を上げてほしい」と言われたら、「具体的に何がどうなればいいですか?」と聞く。

「なるべく早く」と言われたら、「いつまでですか?」と聞く。

「成功させましょう」と言われたら、「何をもって成功とするんですか?」と聞く。

最初は勇気がいる。

「そんなことも聞くの?」と思われそうで怖い。

でも、聞かずに進めて後から「違う」と言われるほうが、よっぽど損する。


頭のいい人は「わかったフリ」をしない

本当に頭のいい人は、実は「わかったフリ」をしない。

「品質」と聞いても、「なるほど、品質ですね」とスルーしない。

「品質というと、たとえばどういうことを想定されてますか?」と確認する。

それで「わかってない奴」と思われるかって?

逆。

「ちゃんと確認してくれる人だ」と信頼される。

だって、確認しないまま進めて後で「違う」となる人より、よっぽど仕事ができるから。


今日からできること

ここまで読んで、「じゃあ何をすればいいの?」と思ったかもしれない。

一つだけ。

次に曖昧な言葉を聞いたら、「それって具体的には?」と聞いてみて。

「いい感じに」→「どうなればいい感じですか?」

「もう少し」→「具体的にどのくらい?」

「できるだけ」→「何を優先すればいいですか?」

たった一言。これで、後から起きるズレの8割は防げる。

同じ言葉を使っていても、見てる景色は違う。

だから、確認する。

それだけで、コミュニケーションのストレスは驚くほど減る。


よくある失敗

「聞いたら馬鹿だと思われる」と思って聞かないこと。

実際は逆。聞かずに進めて「違う」と言われる方がよほど評価を下げる。「確認してくれる人」は「仕事ができる人」として信頼される。


参考書籍

  • 坂本聰さん『たったひと言の質問力』 「わかったつもり」を卒業する質問の技術を解説。言葉の定義を確認することの重要性がわかる。

  • 安達裕哉さん『頭のいい人が話す前に考えていること』 コミュニケーションにおける「確認」の重要性を解説。なぜ聞くことが信頼につながるのかがわかる。


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『何回説明しても、伝わらない。もっと丁寧に話した。なのに、また誤解された。』 「話せばわかる」は幻想。人は話の80%を聞いていない前提でのコミュニケーション術を解説している。

『正しい答えを出した。なのに、誰も動かない。』 論理的に正しいことを言っても動かない理由と、相手を動かすコミュニケーションの本質を解説している。

『坂本聰「たったひと言の質問力」』 「わかったつもり」を卒業して本物の信頼を手に入れる、質問力の技術を解説している。